★★★★☆ 現代社会への批判にも切り込んだ3期、一新した内容は面白いものの少々複雑気味
そのためにドミネーターには引き金が付いてるんですから
シビュラシステムとはまた違った、はたまたシビュラが肯定されジェネリックシビュラシステム的な新たなる社会が構成される世界観で、1期2期とは随分色を変えたなーというのが印象。社会派によった内容が展開され、投資などの経済に関わる要素や移民といった現実社会に対する風刺が含まれるのが大きな特徴。
世界観の一新やキャラの模様替えは面白い試みでありつつも一長一短。テーマ自体はシビュラを利用した利益独占への切り込みという内容で良質だがテーマの詰め込みすぎで1時間放送8話では収まらないボリュームになったし、キャラもぶっちゃけ1期の1課と構図が被る…まぁ悪くないキャラだとは思うけど。
慎導灼は1期ラスボスの槙島聖護と同じ免罪体質持ちで狡噛と同様なメンタルトレースが出来るというかなりの超人設定だが、キャラとして足を引っ張ることがなく不快感が少なかった。2期の霜月は青臭さが過剰すぎてヘイトが貯まりやすかった分本作の主人公はある程度成熟させた(過去のトラウマ等克服できてない点もあるが)のだろうか。炯の内面の危うさもかなりいい感じに描写できており、不穏さや陰を潜めた人間性というものが好きな自分にとってはかなり良い印象を持てたキャラであった。
劇場版は解答編、本編は出題編といった内容で、あくまで出題編はこんなもんといった感じ。にしても割とそこそこ出来てるんじゃないかな、ひとつの話としては…