★★★☆☆ 掘り下げもそれなりに十分でドラマへの真剣さが読み取れるが尺が4話は短すぎた
これは、頂へ至る「道」の物語。
ナリタトップロード、テイエムオペラオー、アドマイヤベガの3人のウマ娘を主人公に据えたストーリー。全4話と短いボリュームで3人分のドラマを描いている。
レースシーンは本編中はキャラの可愛らしさを崩さないような描写であったが、本作はキャラの描き方がシリアス寄りになっており、プリティー要素を忘れさせる激情を描いていて、その点はシュールさが無くなっていてレースに迫力が生まれたのは良かったと思う。
ストーリーもシリアス路線で、真面目な性格で王道的なタイプの主人公像なナリタトップロードの物語は、少年誌風な作風で3人のエピソードだと1番面白いと感じた。トプロの話やキャラは本人の人物像的に描きやすかったのか?
一方で序盤で圧倒的な強さを見せつけたオペは話が進むにつれてアヤベ、トプロに尺を割かれてしまって少し空気気味になったイメージ。もとは双子だったアドマイヤベガの片割れの流産のエピソードを落とし込んだ展開はなかなかにハードで、ドラマ的に辛いがこれもまぁ面白かった。
尺不足がたたって、個人的には凡作寄りの佳作程度に落ち着いた。ストーリーの描写や物語の完成度を高めるのであれば、あと4話は欲しかったな…そうなると再編集劇場版の尺が問題になるわけだけど。